“がてら”の釣りを楽しむ ~Paris編~

「Nous arriverons à l’aéroport Charles de Gaulle….Bienvenue en France….」とてもじゃないけど聞き慣れているとは言えないフランス語…。わからん感じが懐かしい…。6年ぶり?7年ぶり?にこの地に降り立った。

2017年11月の2日木曜日の夕刻、シャルルドゴール空港に到着。
なんのトラブルもなく順調に、快適に事は進む。再会を祝福するような空気さえ感じていた。

ここからは馴染みのRER(地下鉄)に乗り換え滞在予定先のホテルを目指す。(RERはカタカナでいえば「アールウーアール」と読みます。)もちろんタクシーを使えば街まで簡単に出れる。これは個人的なことなのかもしれないが出来るだけタクシーに乗りたくないというよくわからない性のワタシ…地下鉄のが乗り馴れてるし安い。安いにこした事はない。

地下鉄なら10ユーロくらい?とはいえフランスのタクシーは日本と比べて良心的価格なので選択肢に入れてもいいと思う。たぶん40〜50ユーロくらい。
ただ荷物が大きかろうが個人的には懐かしのRERに乗って街まで行きたい!という謎の決意のもと空港から地下鉄の乗り場へ向かう。
あと階段を降りれば地下鉄乗り場、というところでなにやら人混みが出来ている。

嫌な感じがする…

なにが順調に快適に、再会を祝福するような…だ。見事に自分でフラグを打ち立て、その回収にかかることとなる。

パリに来る前から唯一心配していた可能性。

テロ。

これだ。

やられた。

もちろん結果的にテロにあったわけではない。遭遇していたら今これを書いてないだろうしw
でも確実にその影響を受けた瞬間。「車内で不審物を発見したので発車を見送っている」アナウンスが鳴る。こうなったらどうしようもない。ホームからも全ての人が僕らのいる階段上へと追いやられ、警察もたくさん。物々しい雰囲気が漂っている。

タクシー乗り場はすでに長蛇の列。並ぶ気なんてしない。
さて、どうしたものか…友人と夕飯の約束もあるのにうかうかはしてられない。2時間ほど待ったけどだめ。

ここで別の乗り場にタクシーを呼んでくれるという友人の神紳士対応。なんだこいつは。持つべきものは友だ。後世まで伝えよう。

後世まで語り継ぐべき神紳士さま宅。 後世まで語り継ぐべき神紳士さま宅。

こうして念願のタクシーに乗り、僕らはパリの街へと向かうのであった。RER?キミは信用できない。安定感のタクシーに心を持っていかれたのは言うまでもない。
こうして僕のお久しぶりフランス滞在は見事なトラブルお出迎えで始まった。ただこんなものも想定内。パリ君、キミはそういうやつだ。知ってるで。

ここまで書いて釣りにたどり着くまでどれだけかかるんだ、と気づいたので細かい話はやめにすることにしますw

でもこの冒頭のトラブルだけは伝えておこうと思う。これは今後パリに釣りに行く方には知っててもらってもいいところかなと…
①地下鉄のトラブルはわりとよく起こる
②タクシーの安定感
③持つべきものは友
以上。

これは偶然なんだけども、過去初めてパリにきたときと今回の旅で最初に出会った犬の犬種?が同じで和んだ瞬間。かわいい奴だ。パリに住んで好きになったものは珈琲とバゲット。 これは偶然なんだけども、過去初めてパリにきたときと今回の旅で最初に出会った犬の犬種?が同じで和んだ瞬間。かわいい奴だ。パリに住んで好きになったものは珈琲とバゲット。

今回はあくまで釣りが目的ではないので正直釣りが出来るのかも怪しいスケジュール…ただ絶対に竿は振る!どんな目的であれこれは譲れない。ここまできて竿を振らない人生なんてあるわけない・・・
パリには皆様ご存知、セーヌ川という大きな川がある。ここにはいくつか支流というかcanal(カナル=運河)と呼ばれる水路があり、滞在中にそこで少し竿を振れたらいいなと思っている。そのために徒歩ですぐカナルまで行けるホテルを隠れてとっている。完璧だ。
散歩がてら運河を通るときに橋の上から覗き見る。水があったら覗き込む、これは釣り好きの性でしょう。

これは別の場所ですが、釣り好きの性とはこんな感じ。水があったら覗き込む。 これは別の場所ですが、釣り好きの性とはこんな感じ。水があったら覗き込む。

….。おかしい。カナルの水がえらい綺麗だ….Canal Saint-Martin(サンマルタン運河)…一体どうした…本来の君はお世辞にも綺麗とは言えない。何故そんな綺麗なの?お魚さんがいないのがくっきり見える。念願のパーチさんはどこへ…ここで竿を振っても明らかに悲しい想いをする…

Canal Saint-Martin(サンマルタン運河)。「カナル綺麗になっちゃった問題」の現場。 Canal Saint-Martin(サンマルタン運河)。「カナル綺麗になっちゃった問題」の現場。

このあと友人にこの「カナル綺麗になっちゃった問題」を訪ねると、まさかの15年に1度の大清掃が1月に行われたとのこと…うそやろ。こんなタイミングで…こっちはホテルまで近くにとってる…もはや希望はなくなったwこの瞬間僕の”隙あらば釣り作戦”はガラガラと脳内で音をたてて崩れ去ったのだw

そう、さっきの完璧だ、なんて…ここでも見事に自分で打ち立てたフラグを回収することとなる。

そんなこんなでカナルでの釣りを諦めた僕はもう”出先で!隙あらば釣りをする作戦”に変更を余儀なくされた。丸1日でも空けれるならパリから北に出てセーヌ川を遡りたいところだけど予定的にそうはいかない…

とはいえパリの街にはたくさんの楽しみがある。旅本来の目的も大事だ。
個人的にはひたすら歩く事が好きでなにか目的をもって歩くのではなく、気になったエリアを目的なく歩く。偶然に出会うお店や事件を楽しむwこれは当時も同じでただひたすらにぶらぶらするのだ。今回の旅の目的はそれだ。あとはうまいものを食す。久しぶりのパリ、行ったことのないエリアも歩きたい。
パリの面積は105.40㎢。南北に10km、東西に14kmほどしかない小さな街。南の端から北の端にもし走っても1時間で走破できてしまう。こう考えると歩いて回るのも楽しくなってきませんか?地下鉄・バス(BUS-ブスと読む。危ない。)・徒歩があればどこへでもいける。至る所にレンタサイクルなんかもあるのでそれもいい。

大好きな牛肉タルタル(steaks tartars)。先ずはコイツからでしょう。到着した夜に。 大好きな牛肉タルタル(steaks tartars)。先ずはコイツからでしょう。到着した夜に。

こちらはサーモンタルタル(Saumon tartars)。マンゴーがいい仕事してます。 こちらはサーモンタルタル(Saumon tartars)。マンゴーがいい仕事してます。

偶然通りがかったパン屋(Boulangerie)。美味い上にスタッフも気さくでまた必ず来ようと思ったお店。 偶然通りがかったパン屋(Boulangerie)。美味い上にスタッフも気さくでまた必ず来ようと思ったお店。

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滞在していた期間には『Christian Dior, couturier du rêve』開催中だった。個人的に唯一訪れたかった場所。 滞在していた期間には『Christian Dior, couturier du rêve』開催中だった。個人的に唯一訪れたかった場所。

当時は1度しか食べたことがなかったガレット(Galette)とクレープ(Crêpe)。今回ドはまりした…ガレットとクレープこんなにうまかったけ?と思う一大事。これも散策による出会い。 当時は1度しか食べたことがなかったガレット(Galette)とクレープ(Crêpe)。今回ドはまりした…ガレットとクレープこんなにうまかったけ?と思う一大事。これも散策による出会い。 当時は1度しか食べたことがなかったガレット(Galette)とクレープ(Crêpe)。今回ドはまりした…ガレットとクレープこんなにうまかったけ?と思う一大事。これも散策による出会い。

カナール・エ・シャンパーニュ(Canard & Champagne)。良いお店だ。美味い。シャレてる。 カナール・エ・シャンパーニュ(Canard & Champagne)。良いお店だ。美味い。シャレてる。

お久しぶり。友人が展示会などもしていた素敵なお店。 お久しぶり。友人が展示会などもしていた素敵なお店。

いきつくどこかで散策がてらの釣りをする日を1日設けた。
竿はなんとしても振りたい。

そんな中偶然行き着いた場所で、街のど真ん中セーヌの船着き場周辺で少しだが竿を出す事にした。

あ、そうだ。これは忘れてはいけない大事なこと。フランスは釣りをするのにライセンスが必要です。(https://www.cartedepeche.fr/ ここから購入できます。詳しい話はまた今度。)

話を戻して…
時間にして30分ほど…なにもおこらず。
ん〜小場所狙いでやってきていきなりのセーヌ本流は厳しいw

それでもやっぱりこんな街中のあのセーヌ川で釣りに挑む、ということが僕にとっては大事なことなのだ。ここにヨーロッパオオナマズやらパーチやらが潜んでいると思うとそれだけでワクワクする。こんな歴史的な街の景色の中で釣りが出来る。幸せだ。

その後ブローニュの森(Bois de Boulogne)の中にある池でも1時間ほど竿を振らしてもらった。初冬にも関わらず他の釣り人もちらほら。「釣れてるか?」なんて聞くのも日本と変わらない。お互い名前も名乗らずそこからコミュニケーションをとれるのも釣りの醍醐味だ。

ブローニュの森はパリの北西に位置する大きな公園?森?でっかい公園。ここは僕がパリに住んでいる頃、友人と釣りに来たときに友人が釣った場所だ。今思えばあれはPike(パイク)だった。あの頃はなにを狙うでもなく、週末はgoogle mapを広げてはパリ近郊の池に下調べもせずに行く!という今思えばなんで調べなかったんだという疑問しか残らないエピソードがある。

ブローニュの森(Bois de Boulogne)。散歩道になっているので後方には注意を払いましょう。すれ違う人には「Bonjour!」挨拶するといいと思います。 ブローニュの森(Bois de Boulogne)。散歩道になっているので後方には注意を払いましょう。すれ違う人には「Bonjour!」挨拶するといいと思います。

当時の僕はデザインの仕事・修行でパリに来ていたのだが、週末の休みは蚤の市にいくか釣りにいくか、というシンプル極まりない行動パターンの生活を送っていた。

Marché aux Puces de Vanves(ヴァンブの蚤の市)。当時の僕は比較的この近くに住んでおり、毎週のように出かけていた。今回訪れて驚いたのはオルガンのおっちゃんがいなかったこと、規模が大きくなっていたこと…警察が増えていたことw Marché aux Puces de Vanves(ヴァンブの蚤の市)。当時の僕は比較的この近くに住んでおり、毎週のように出かけていた。今回訪れて驚いたのはオルガンのおっちゃんがいなかったこと、規模が大きくなっていたこと…警察が増えていたことw

日本から持って来た少しのルアーとワームとリール、竿は現地の釣具屋でやっすいテレスコを買って、釣れない釣りを楽しんでた。 ”釣り”という目的があるだけでパリ郊外にはよく行っていたし、RER(地下鉄)から見る郊外の町の景色が僕は好きだった。(仕事ではMétro、釣りでよくRERに乗っていた。)もちろん街中もいい。ただ観光地に行くよりも個人的にはこういう景色を見るのが好きだった。

なにも釣れなかろうが初めての景色の中で竿を振っているだけで満たされる、そんな時間の過ごし方が釣りの魅力でもあると思う。
少なくとも僕はそう思っている。

パリにはいくつか釣具屋がある。その当時の僕は2軒の釣具屋を1度づつしか訪れたことはないのでそんなにパリの釣り具屋事情には詳しくないのだけど、やはり日本製の釣り具は丁重に高価なものとして扱われていたのを思い出す。
僕が当時使っていたのはたしか中国製の25ユーロで買ったテレスコロッドだ。今回の旅では日本からHuercoの優秀すぎるパックロッド(XT511-5S)を持ち込んでいたので問題なし。
今回は訪れたことのないエリアの釣具屋に行って、店員さんに情報を聞いてもやはり郊外の情報…うん、ですよね。
大清掃したばっかですもんね。
下調べなくすいません。
2017年に清掃があったので次は15年後の2032年くらい?もし行かれる際は是非下調べをしてから行ってくださいねwちなみに僕はこんな情けない一大事もまぁ楽しんでいました。これがいきあたりばったりでおもしろかったりもするから。笑い話くらいにはなるw

パリの釣具屋。 パリの釣具屋。

まぁそんなこんなでボウズを食らった僕。釣りはそんなに甘くない。でも計1時間半といえど竿を振れるだけで幸せだ。
当時はこんな便利で秀逸なロッドはなかった。飛躍的な進化を遂げたパックロッド。コイツと旅が出来ることも楽しみの一つになった。気軽に、好きな道具で、好きな場所で、釣りに勤しむ。

スーパーで出会えるお魚さん①-3 スーパーで出会えるお魚さん①
スーパーで出会えるお魚さん②-2 スーパーで出会えるお魚さん②

パリでお魚さんに出会えなかったのは残念だけど、好きな街の中にとけ込むように竿を振る。この体験がまたこの地への再訪の念を駆り立てるでしょう。
一応当初の釣りの目的地はスイスのNeuchâtel (ヌーシャテル)だ。
正直聞いたこともなかった街の名前。
パイクやパーチ、ブラウントラウトがゴロゴロいるらしい…パラダイスやないかい。

ヌーシャテル。初めての地に向かうときはワクワクが止まらない。


“がてら”の釣りを楽しむ~Neuchâtel 編~ へ、つづく。

ライター:SHO KATANOSAKA(FENCE design)

2018年05月11日